緊急避妊が必要になったとき、アフターピルを飲めばいつでも避妊出来ると思っている人も多いのではないでしょうか。
実はアイピルなどのアフターピルを服用しても、100%避妊ができるわけではありません。またセックスを終えて、時間が経てば経つほど避妊できる確率は低くなっていってしまうのです。
緊急避妊用のピルは生理を強制的に引き起こす働きがあるから、いつ飲んでも妊娠を防げるはず、なんて甘い考えは持たないでください。
服用前、もしくは成分が吸収されて強制的に生理が引き起こされる前に、受精そして着床してしまえば妊娠は成立し、アフターピルでの避妊は失敗してしまいます。
避妊の成功と失敗の分かれ道に、セックスからピル服用までの経過時間が深く関係しているのです。
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ピルでの緊急避妊も間に合わない時間がある
妊娠の可能性があるのは、コンドームが破れたりして精液が膣内に漏れ出てしまったときです。そして精子は、膣内で約3日間は生き続けられるといいます。
つまりその72時間は排卵を抑制するか、万が一受精卵ができても着床しにいくい子宮内環境にする必要があるのです。
アフターピルは排卵を遅らせて、強制的に生理を引き起こすので受精卵を作らせないように、そして受精卵の着床を防ぐように作用してくれます。
これらは、精子が膣内で生きているときに必要な働きです。72時間を超えてしまうと既に受精もしくは受精卵が着床している可能性が高まるので、避妊できず妊娠してしまう確率も高くなります。
危険日を避けても確実ではない
初潮を迎えた女性なら誰でも分かるように、生理周期があります。そして周期は人それぞれで、なかには排卵予定日まできちんと把握できている方もいるでしょう。
しかしストレスや生活習慣で簡単にホルモンバランスは乱れてしまうものなので、排卵予定日が前後することも不思議ではありません。
このことから、危険日を避けてセックスをしても予想外に排卵が起こっていて妊娠に至る可能性もゼロでは無いことが分かります。
そのため妊娠を望んでいないのであれば、必ず男性の我慢汁が出始める前から最後までコンドームを装着してもらって、セックスを終えましょう。
そして少しでも精液が膣内に漏れた、精液がついた手で膣に触れたなど精子が膣内に侵入している可能性がある場合にはアフターピルを72時間以内に服用して、緊急避妊をおこなった方が良いといえます。
アフターピル服用は72時間以内が良い
病院処方で多く用いられるノルレボ、またはノルレボのジェネリック品であるアイピルなどがアフターピルとして広く利用されています。そのどれもが基本的には72時間以内の服用を推奨されているのです。
それはアフターピルの服用時間別で避妊成功率に関係しています。セックスを終えた経過時間別でみると、時間が早ければ早いほど避妊効果は高いのです。
直後~24時間以内であれば約95%、24時間~72時間以内であれば約80%、72時間~120時間以内であれば約70%となります。
このことから分かるように、最長120時間以内であれば多少の効果を得ることはできるので、なにもせずに待つだけよりアフターピルを服用することがおすすめです。
そしてセックスから72時間以内であれば、約80%の確率で避妊は成功するのです。どうしても避妊したい場合にアフターピルは使用するものなので、遅くても72時間以内に服用して高い効果を得るようにしましょう。
ただ緊急避妊をするために、服用するといっても薬なので、飲んでから成分が体内に吸収されて効果があらわれるまでに多少時間はかかります。
最大限に緊急避妊の作用を得たい場合には、直後から24時間以内にアフターピルを服用することが効果的です。
24時間以内のアフターピル服用なら更に効果は高い
なぜセックスから24時間以内の服用が良いのでしょうか。それには女性の膣内でも精子は3日間生存できることが関係しています。
受精から受精卵が着床に至るまでは、約1週間と言われているのです。アフターピルの働きには、排卵抑制や受精卵の着床阻害効果があるので、24時間以内に服用して排卵抑制効果を得られれば高い確率で避妊することができます。
万が一排卵抑制に間に合わなくても、受精卵の着床阻害効果が働き、妊娠を未然に防ぐことにつながります。
排卵が起きているかどうか、女性はリアルタイムで把握できているわけではありません。もし排卵が起きている状態で精子が膣内に侵入することがあれば、受精しやすいと言えるでしょう。
そんなとき避妊成功の確率を少しでも高めるために、24時間以内に服用して受精卵を着床しにくくする効果を得る必要があるのです。
緊急避妊成功のカギはピル服用までの経過時間
セックスを終えて避妊失敗に気付いてから、時間が経てば経つほどに受精または着床まで至ってしまう確率は高まります。
失敗したら確実に妊娠するわけでもありませんが、中出しの場合は約25%、コンドームが破れたなどの失敗時は約15%で妊娠してしまいます。
ただこの数値は、総合的にみたときの確率なのでいつ自分自身が妊娠してもおかしくないということを理解しておきましょう。
妊娠、つまり受精卵が着床してしまった後では、既に妊娠している状態なのでアフターピルを服用しても意味が無い状態になります。
緊急避妊を成功させるためには少しでも早く、アイピルなどのアフターピルを服用することがおすすめなのです。